夜の道 大通りを渡り少し進むと
街灯の光も届かない、細い道がある。

周りの家もすっかり眠ってしまっているはずなのに
車も通るはずがないのに、はっきりと足元には私の影があった。

見上げると そこにはまるいまるい 白く輝く月があった。
“月でできた影” それを見るのは今日が初めてかもしれない。
以前にも見たのかもしれないが
気付かなかっただけなのかもしれない。

2001年の終り、冬の澄んだ星空 月の下で
冷たい風を頬に感じながら、
いつもよりゆっくりなペースで家に向かった。

12月30日(日)

 

お父さんと妹はおじいちゃん家に行った。
お母さんは仕事があるので残り、私はパソコンができないのと
寒いのと、宿題が溜まりに溜まっているので残った。

夕飯のとき、『あ〜お父さんいないのは、やっぱりいいなぁ』
と、笑ったお母さんは ちょっとだけ寂しそうだった。

でも、言わないでおいた。

12月29日(土)

 

カワイイ手帳と シンプルな手帳
どちらにしようか すごくすごく悩んだ

だけど、もしかしたら。もしかしたらね
あなたとの予定をカラフルなペンで書いてみて
いいことがあった日付を花マルで囲んでみたとしたら
すごくすごく カワイイ手帳になるんじゃないかな なんて

もしかしたら もしかしたら...
何度も繰り返しながら シンプルなほうを手に取った。

12月28日(金)

 

ずっとずっと 変わりっこないんだって思ってた。
今しなくても 明日も同じように過ごせるからって
どこか安心していた毎日。変わらない毎日。
だけど とても心地よい毎日。大好きな毎日。

終りっこないって思ってたから 変わりっこないって信じてたから
何もしなかった。大切なこと伝えなかった。

後悔ばかりの心を持たないで、今の自分に自信を持って
遅くないから 恐がらなくていいから
少しの勇気と 押さえきれないドキドキと一緒に
大好きな大好きなあの人へ向かって 進もうと思った。

12月27日(木) 

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