気まずくても、変な偶然が叶っちゃえばいいのにって思った。保健の席替えで隣に
なっちゃいたいって思った。アドレスを聞いて少しして、英語の席が隣になっちゃっ
たときはすごくすごくびっくりした。恥ずかしくて、せめて斜めくらいがよかったとか
思っちゃった。今考えたらうらやましいったらありゃしない。その英語の席も、今は
あっさり変わってしまって。現社では斜めだけど、さて。今回の保健は?私はラッキ
ーラッキーないちばん後ろの席になった。ユニ君はユニ君は、私の左の左の前。遠
くなくてよかったな。でも、さりげなく見るには中途半端なところ。真面目に授業受
けなさいってことかな。

『俺の授業で席替えしたことや、1度もないんや!』と何が何でも席替えをしないワ
ッキーの英表。つまんないの、とか思いながらも授業はどんどん進んで行く。少し
右を見たらユニ君が見える。でも、模試前だし授業に集中しなくちゃ。とか思ってた
ら、いつのまにかうちの列がどんどん当てられていた。もうすぐ私の番だ。『おし。じ
ゃぁ"none"は何と何が繋がってるんや?』え?え?私が当てられてるの?noと
・・ne?『ほらー、部屋に誰もおらんってとき何使う?』・・なんだっけ。『えええ。笑』
って焦ってたらワッキーが『もうダメやこいつ。笑』って言って『お前わかるか?』っ
てユニ君に聞いた。いきなり。列全然違うのに!私の後ろ、まだ何人もいるのに!
ていうかなぜユニ君?めちゃびっくりした。きっとユニ君もびっくりしてた。ワッキー
からもうひとつ何か言われて、『・・no one』って答えてた。それだぁーって思っ
た。もう、恥ずかしかった。ユニ君きっちり答えちゃってるし。私、言えなかったし。
こんなの嫌だよー、恥ずかしいよー・・。他の人ならともかく。やー!中学生でもわ
かるようなことわかんないのかって思われちゃう。いーやー!

ホームステイの次の大イベント、文化祭。うちのクラスの出し物はテーマパーク。
ジョーズとかジュラシックパークとかスヌーピーとかE.T.とか。USJを意識して
結構リアルに再現しようということに。ユニ君はジョーズ班になった。私はスヌーピ
ー&E.T.班。きっと接点はないけど、でもとびきりかわいいスヌーピー作っちゃう
よ。ETの指先リアルにつくって、すごいやろって見せに行っちゃうんやから。でも
やっぱり同じのがよかったな。ううん、でももう決まったことなんやから、精一杯が
んばる。

帰り道、靴箱から門へ向かう途中グラウンドの前を通る。白いシャツを着たユニ君。
青いのじゃないのは残念だったけど、でもやっぱりカッコよかった。何ていう練習か
はわかんないけど、リフティングみたいのをポンポンって2・3回して、パスしてた。
すごい難しそうなのに、楽しそうだった。やっぱりやっぱり、ユニ君は笑顔でボール
を蹴っているところがピッタリだ。ユニ君が、イチバン似合う。言いすぎ?

6月28日(金)

++++++++++
バイトのあと、急いで帰ってサッカー観戦。韓国対トルコ。開始直後からすぐに点が
どんどん入ってこれはすごいすごいぞぉ〜って思った。勇気を久しぶりに振り絞って
メール。ななななな!返ってきました。うふふ。すごく嬉しい。しかも≪ ≫つき。
友達、にもなれていないかもしれないけど、嬉しい。ねぇ、私サッカー見てるよ。あ
なたに振られてからもずっと見てるよ。今日の試合、すごくすごくよかったね。韓国
最後まで諦めなかったね。感動したね。 私も、まだ諦めない。最後までがんばる。

W杯関係のCMが大好きです。サポーターの歓声がバックにわーって流れてて、ゴ
ールしたときのタイムが表示されてるやつで、ラストに2006年のタイムがまた進
み出してるやつとか映像はほとんどないのに、心に残った。見た人いるかな?あと
今日の試合で最後に韓国のサポーターがトルコの国旗ばーって持ち上げたときとか
心からいいなって思った。世界ってひとつになれるんやって思った。大袈裟かもしれ
ないけど本当にいいなぁって思った。ありきたりなことばだけど、感動をありがとう。

6月29日(土)

 

壁にもたれて、カーテンをギューってして、アネゴの席からユニ君を見る。これがい
つもの休み時間の私。それは、好きになりはじめたときから振られた今でも一緒。
でも、ずっとずっと見るんじゃなくて、気付かれないようにそっと見る。終ってしまっ
た片想いは、まだ続いてる。
『やっぱり、好きなんやけど。』 アネゴの辞書を何となくペラペラしながら言った。
『もう、ごっちってば!あたしが照れるやん。』 アネゴは笑いながら言った。私も少
し恥ずかしくなって笑った。優しいところとか、机の下に隠してマンガを読んでいる
ところとか、首のところで髪の毛がちょっとだけハネてるところとか、何だか好き。
こんな風にユニ君もあの子のこと、好きなのかな?もっともっと強い気持ちなのか
な?

『どれくらい、好き?』プールの見学の時間、上野ちゃんとお話した。上野ちゃんは
両手を小さく開いて『この外側をぐるーって一周するくらい、好き』って言った。はじ
めは何だかわからなかったけど、手の外側をブラジルくらいまで周って帰ってくるく
らいの大きさで好きってこと。『じゃぁうちもこれくらい、好き』って小さく手を開いた。
ふたりで笑った。足先だけ水を感じた。水面に反射して今日の強い日差しが眩しく
する。今日は久しぶりのいいお天気。天気がいいだけで、やっぱり自然と笑顔にな
った。でも、その分つらいことに気付かないフリしている自分がいるような気がして
不思議な気分だった。制服のまま、プールに飛びこんで頭をスッキリさせたかった。
でも、私にそんな度胸あるわけないのだけれど。

『ごっち、キレイになったな。ほんまここ最近思うわ〜!』鏡の前で髪を乾かしなが
らウメさんが言った。あまりにも突然だったからビックリして、『え?何が?』って言
ったら笑われた。『恋の力やな!笑』ってウメさん。とっても美人でカッコイイウメさ
んに言われたから妙に嬉しかった。でも、鏡に写っている私は今にも泣き出しそう
だったから、目を閉じて笑顔に戻して、『ありがとう。』って言った。ありがとう。

ユニ君の席とは違うのに、チャイムが鳴るギリギリまである場所を動いていなかっ
た。ユニ君は好きな子ちゃんの近くの席でサッカー部君たちとお話していた。ときど
き好きな子ちゃんを見てた。まるで、少し前の私みたい。近くの席までいって、直接
話すわけでもないのに、ただその場を離れたくないんだ。すごくその気持ち分かる。
少し大きめの声で話しているんだよね。自分の声を、話を聞いて欲しいから。友達
の話も聞かずに耳をすましているんだよね。あなたの声を、お話を聞きたいから。
その気持ちが、ドキドキが伝わってくる。そして、それがまた私のドキドキに変わっ
た。でも、切ないよ。苦しいよ。

ホームステイの劇の練習。シャツを出して、机に座ってカッコつけちゃって。それは
あの子のためなのかな。でも、ごめんなさい。ここで私がドキドキしてる。何度も頭
に叩き込んだセリフも、ふわふわしてる。
『Yes,we will,because we know Your Highness is in love
with Taro.』"承知しました、お姫様。要するに恋をしたということでしょう。"
要するに恋をしたということでしょう?恋をしているということでしょう?ユニ君。
下を向いて、大きく口を開けてニカーって、その笑顔。とても嬉しそう。同じ空間に
いることができる嬉しさ。好きな人が近くにいる嬉しさ。声が聞けること、話せること
すごくすごく嬉しいよって伝わってくるよ。やっぱり、ユニ君をそんな笑顔にさせるあ
の子が、ユニ君と一緒にいるのがいいよ。きっと今日の久しぶりの青空はユニ君の
心の中だったんだね。ぽかぽか暖かくて、でもとても強い日差しで。ほら、そんなと
びきりの笑顔見れたから私も笑顔になってる。でも、目を閉じたら涙がこぼれ落ち
てしまうんじゃないかって思った。でも、ユニ君に負けない笑顔でいるんだから。

きっとユニ君は、私の気持ちがこんなに強いものだったってこと、知らなかったんじ
ゃないかな。アドレスを聞くときに、すごくドキドキしたことも知らないんじゃないか
な。まだ、こんなに好きなことも知らないんじゃないかな?メールを送らなくなった
のはユニ君のこと好きじゃなくなっちゃったからじゃないよ。これ以上好きにならな
いために。応援するって言ったことも、ユニ君のこと諦めたからじゃない。ユニ君の
ことが好きだから、応援するの。

この気持ち伝わったらダメって思いながら、どこかわかってほしがっている私がいる。

6月27日(木)

 

6月18日〜6月26日分のログ

6月1日〜6月17日分のログ

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