10月18日〜10月28日分のログ

門から上野ちゃんとはねちが見えたので走っていった。おはよーって両手を 広げてくれる上野ちゃんの肩越しにユニ君たちが見えた。でも遠かったから あまりドキドキせずに靴箱に向かった。部室塔のほうから来てたから、朝練 をしてたのかなあ。明日はほんの少しだけ早く学校へ来ようかなぁなんて考 えながらローファーを靴箱に入れる。後ろで上野ちゃんが止まっていた。靴 箱が私と同じ列だから待っていてくれたみたい。『わ、気付かんくてごめん 』って振りかえったら、ユニ君たちがいた。わ!さっきはあんなに離れてたの に。少し急ぎ足で教室に向かう。前のドアから入って机につこうとすると廊下 にあゆみちゃんがいた。体操服を貸していて、持ってきてくれたみたい。廊下 に走ってそれを受けとって、『ありがとー!』ってめちゃ笑顔で言ったとき、ユ ニ君たちが階段をあがってきた。どひゃーって感じだった。あゆみちゃんにバ イバイって手を振ったとき、あゆみちゃんと同じ方向にユニ君もいたからユニ 君にバイバイしているみたいで変な気分になった。

現社のとき、ユニ君は私のHRの席のひとつ後ろに座る。だから現社が終わ ったあと机に戻ろうとすると、まだユニ君が席に残っていたりなんかして近く なれる。ユニ君は潤さんとお話しながらなかなかその席の辺りを離れなくて 私は恥ずかしくてなかなか戻れないで、ずっとロッカーの戸を閉めたり開け たりしてた。でも、いつまでたってもこんなのじゃダメだって思って席に戻ろう と思ったら潤さんが好きな子ちゃんと話してた。それをユニ君が笑ってた。私 はロッカーのところからなかなか離れられなかった。

放課後、宮武くんが放送の機材の使い方がよくわからないって言ったのであ ゆみちゃんと手伝うことにした。宮武くんに『ねね、みよしくんとお話してね。』 って言ったら『俺が話してもしょうがないやろー』って言ってた。そのあと、い ろいろユニ君のことについて語り合った。 『総体とか、応援行ったんやろ?』 『えー、何で知っとん?!』 『サッカー部のやつが言うとった。みよしに追っかけがおるって。笑』 『ええ!追っかけって、うち?!笑』 みたいな感じで。追っかけって追っかけって。どうやらサッカー部の人たち全 員が私の気持ち知っているみたい。ということは後ろの席の池野くんもずっと ずっと知ってたってことだよね。わぁぁー。

録音テープのカウンタが"344"を指したとき『わー、"344"になった!みよ しくんや。』って言ったら宮武君がぶって笑った。後輩のまこっちゃんたちに も笑われた。宮武くんに、ユニ君と一緒に撮ったプリクラを何度も見せてたら 『もー見たって、それ。笑』って言ってた。またたくさんお話聞いてね。

帰りにあゆみちゃんに頼んでグラウンドのほうを通って帰ることにした。走っ てた。メールしだしたころみたく、素直に"部活がんばってね"とか、"お疲れ さま"って毎日メール送りたいよ。返信がなくても不安じゃなかったあのころ にほんの少し戻りたくなった。今は、先の先まで考えてしまう。結局いつもメ ールを送るのをやめてしまう。心の中で思ったこと、そのまま全部伝われば いいのに。今のままじゃ、ユニ君の中から私の存在が消えちゃいそうだよ。 "追っかけ"てたころの私の勇気がほしい。真っ直ぐに、素直に気持ちぶつけ てたときの私に、もう1度なりたい。

10月17日(木) 晴れ

2・3時間目に調理実習があるから、炊飯担当の私は少しだけ早く学校へ行 ってお米の準備をした。私は1班。八宝菜用の野菜も切って、教室に戻った。 1時間目の古典の単語テストは何だかイマイチ。古典の授業が終わるとうめ さんと調理室に走った。早く食べたいねってそればかり言ってた。有ちゃんが 冷奴用の豆腐を作って、うめさんが野菜を切って炒めて、私はイカとエビを 切ったりショウガおろしたり、みんなの邪魔したりしていた。(故意ではなく) ふと炊飯器のところを見ると、1班の炊飯器だけ蒸気が出ていなかった。他 の3つは出てるのに!すごくすごく不安になった(何てったって私は炊飯担 当)のだけれど、スイッチはちゃんと入ってたし気にしないでいることにした。 それでもやっぱり不安だったので、できればご飯をつぐ係にはなりたくなかっ たのだけれど(フタを開けて、水のままだったら悲しい)お茶碗と杓文字を任 された。普通な顔をしていたのだけれど、ずっと水のままだったらどうしよう を心の中で繰り返してた。フタに手をあてて、何となく暖かいのを感じてすご く安心した。フタを開けて炊けてるご飯を見てこんなに嬉しかったのって今ま でになかった。『よかったぁー炊けてたぁー!』って叫んだ。水のままだった らってそんなことありえないかもしれないけれど、私だったらやりかねない。 八宝菜も冷奴もご飯も暖かくておいしかった。キエちゃんが『ごっちがほんま においしそうに食べてるわ。笑』って言った。ほんとにおいしかった!幸せ。

休み時間からドキドキ。英語理解の授業。アネゴは『話しかけまくらな!訳と か教えてあげな!』って言ってくれた。有ちゃんは『90分間がんばり。笑』っ て言ってくれた。ほんとにどうしようかと思うくらいドキドキしながら席に着こ うとしたら、私のひとつ前の席の西尾君のところにユニ君が来てて、私が席 に着いてもそのままで、ユニ君は西尾くんにたくさん話しかけててたくさん笑 ってて声がすごく響いてて(だって微妙にこっち向きだったの!)どひゃーっ て感じで授業始まる前から沸騰寸前だった。見ないようにしても、声が響いて くる。先生が来て、みんな席についた。ユニ君は長尾くんとお話しだして、長 尾くんが『なんか寒くないん?』ってドアのほうを見て言った。私は1番ドアに 近いから立ち上がってドアを閉めた。そのときユニ君がこっち見てくれた!ひ ゃー、ありがとう長尾くん。しばらくして、ユニ君たちは机の下にマンガを隠し て読み始めた。そしたら前の席のかっしーたちが『お。みよしくん。エロ本読 んじゃって。笑』って言った。そしたら『ぶは、ちゃ、ちゃうし。笑』って言って た。笑いそうになった。でもあんまり否定してなかったから、ほんとにそうだっ たらどうしよう。

誰かがとんでもないことを言った。『ねぇ先生ー!席替えしよ!』また前みた くシャーペン落としそうになった。お願い先生、ダメだって言って。したくない よ。『いいけど、したくない人もいるんじゃない?』と先生。ハイ!したくないで す。『したくない人、手あげて?』もう、すごい勢いで手を挙げたかった。でも そんなのバレバレになっちゃうから、あげないでいた。隣を見た。びっくりし た。ユニ君が手ぇ挙げてた!!ギューってなった。何だか嬉しかった。その隣 が長尾君だから、後ろのほうの席だから、席替えをしたくないんだろうけれど 私の頭はそのことを勝手に都合よく変換しちゃうよ。ドキドキした。それでも 過半数には満たなくて結局席替えすることになったのだけれど、何だか心が いっぱいだった。席替えのアミダの紙がまわってきて、私はユニ君から受け 取ることになった。渡してくれるとき、ほんの少しだけこっち向いてくれた。何 も言ってくれなかったし何も言わなかったけれど、何だか嬉しかった。

私の名前が呼ばれて先生が黒板に私の座席を記すとき、ユニ君がパって黒 板見てくれた。(英文写していたのかもしれないけれど)ユニ君の座席が発表 されたとき、私はバッチリ黒板見た。離れててショックだったけれど、ユニ君 はまた長尾くんと隣同士になれたみたいで笑ってた。私の斜め後ろになった 西尾君に『お、ええんちゃん、西尾の席。』ってユニ君が言った。そこでまた 勝手に私の頭は変換しちゃって、勝手に嬉しくなった。深い意味はないのに。 だけど、今は思いこみでも嬉しかった。ふはー。でも離れちゃったのは嫌だな ぁ。ドアは開けておきたかったくらいほっぺが熱くなるけど、手は震えてくるけ ど、隣がよかった。みんなの座席発表の間、ほんの少しだけ勇気を出して黒 板を見るときユニ君側に頭をぐーっと傾けた。これが、精一杯だった。

帰りのSHRのとき、金曜のLHRの内容について決めることがあって運営委 員の私は前に出ることになった。ゆかりっちもうめさんもアネゴも一緒にいた のだけれど内容などを私が言うことになった。いつもはあまり緊張しないのだ けれど、同じ教室にユニ君がいるとなると別。大きな声も震えそうになる。 『〜がイイ人は手をあげてください!』みんな手をあげて、数える。ユニ君も どれかに手を挙げてくれていて、嬉しくなる。だって、私の声を聞いてくれた ってことでしょ。ほんとに小さな幸せでしかないけれど、満足だと思った。

早めに家に帰って、美容院へ。前髪のことで笑われまくった。『好きよそれく らいの長さ。もう、みんなその長さにしたいくらいなんだけどね。お客さんが 許してくれたら。笑』とお兄さん。うわーん。でもやっぱりお兄さんのカットは 上手で、前髪も目立たなくしてくれた。よかったぁ。

10月16日(水) 晴れ

だんだんブレザーの子が増えてきて、私もブレザーにした。ひんやりした朝 にちょうどいい。だけど、ユニ君はまだ着てなかった。ブラウスの裾を出し て、いつも通り大きなリュックを背負ってた。ユニ君が廊下を通ったとき、一 瞬だけ目があった気がしたけどそれは私が見ていただけで、ユニ君は教室の 中を見ただけなんだなぁと思ったら何だか寂しかったけれど、でも久しぶりに ユニ君を見れて嬉しい気持ちでいっぱいだった。そのテンションのまま、昨日 のあいのりについてキエちゃんとキャーって語った。キャー!

ボーっとしてたらロッカーを開けたとき角に思いきり頬を当ててしまって、赤く 腫れた。そんな自分のマヌケさに呆れながらタニミカと国語の教室に向かっ ていると廊下の向こうからユニ君たちがやって来た。左頬を押さえながら、す れ違った。ユニ君とすれ違おうとするとき、私は必ず会話に一生懸命になろう とする。何をそのとき話していたのかは忘れてしまったけれど、声が聞こえる ように話した。理解してもらえなくてもいいから、聞こえていましたように。

そわそわした。ブレザー着ていることが暑く感じた。ひとり、ドキドキしてた。 数少ないユニ君と同じ授業、英語理解。1ヶ月くらい前に席替えをして、隣に なった。でもテストなどと重なって、今日はそれ以来の授業。みんな『あれ ー?席どこだったっけ。』って言ってた。私は、ちゃんと覚えてる。忘れるは ずなんてないもん。1番後ろの、右から2番目。ユニ君の、隣の席。ユニ君は 休み時間のうちからリュックだけ机に置いてた。ユニ君も、みんなみたく忘れ てなかったんだって、嬉しかった。だけど私はその横になかなか行くことがで きなくて、みんなと一緒に自分の席を探すフリをした。知ってたけど、知って たけど。私の気持ちを知る有ちゃんに『どうしよう。もう、なんか心臓に悪いん やけど。笑』って言ったら『あぁ。笑 がんばりまい!!』って言ってくれた。そう いえば私の席はここだわ、なんてフリをして席についた。知ってたけど。

ユニ君は私とは逆方向の、隣の長尾くんとずっとお話してた。長尾くん、私の 気持ち知ってるんだから協力してよ!とかなんとか思ったけれど、何を協力 してもらえばいいのかもわからないので、自分の気持ちも整理できていない ままゆっくりファイルを開いた。ルーズリーフには予習バッチリの英文が書か れてる。こんなに予習するのも、ユニ君が同じ授業だからという理由しかな い。本当に私の場合、何もかも好きな人に影響してしまうなぁと思う。実力テ ストの返却のとき、周りにいた男子がユニ君のテストを見てびっくりしてた。 きっと成績がいいんだろうなぁと思う。いいないいな、私も見せ合いっこした いー!見せれる点数ではなかったのだけれど。色違いの、シャーペンを使っ てた。妙に自分のシャーペンがカッコよく見えた。長尾くんがユニ君に消しゴ ム借りてた。(羨ましすぎる)私も明日忘れようかなぁ。

ユニ君は、時間を確認するとき右ポケットから携帯を出す。私はユニ君の右 側なので気にならなくてもわかっちゃう。気になってるから、よけいにわかっ ちゃう。折畳式の携帯がカチっていうたびに、ドキってする。あの携帯へ、私 はメールを送ってるんだ。ユニ君はその携帯で、私にメールをくれるんだ。そ う思ったら何だかすごくドキドキしてきて、ユニ君が時間を確認するたびに、 どわーって感じだった。ユニ君、時間確認しすぎ。もし、授業中に私がその携 帯にメール送ってたらびっくりするかなぁ。でも、そんな勇気あるわけないの だけれど。授業が終わって、自分の席につく。有ちゃんに、『ごっち。顔、めち ゃ赤いよ!笑 ほんま真っ赤なんやけど!』って言われた。ほんとに緊張し たもん。机に伏せた。『明日は英理、90分もあるよ。笑』と有ちゃん。もう私、 ほんとに沸騰しちゃうかもしれないと思う。

私は教室のそうじ。ユニ君は離れた場所のはずなのに、教室の後ろのほうで 長尾くんとまだ残っていた。それに気付いたうめさんが『ごっち!ごっち!ご っち〜ぃ!』ってだんだん大きな声で呼ぶので私が『どわー』って言いながら ベランダに逃げたら『ほらーっあの人は今教室におるんでっ!!笑』って大きな 声で言った。わぁ聞こえちゃうとか思ったけれど、ユニ君と長尾くんは何だか 笑っていたので大丈夫だと思った。だけど、私のことで笑われてたら嫌だなぁ と思う。そのあと、廊下で英語の授業のことをうめさんにお話してたら近くを 潤さんが通ったので『わぁ〜』って逃げて、うめさんが『あぁーもう、イイトコ だったのに!』なんて言って、ふたりで笑ってたら向こうのほうからユニ君た ちも来た。もう恥ずかしいのやらわからなくなったのだけれど、『来たよ来た よ〜!』なんてうめさんが言うもんだから、また笑いながら教室へかけこん だ。こんなやりとりを、ユニ君に見られたくない気持ちもあるけれど、バレて てもいいって思う。まだ好きなこと、ほんとに好きなこと、知っててほしい。

宮武君が言ってからほんとにそう思うようになったのだけれど、ユニ君は中 村俊輔に似てる。ほんとに似てる。朝のニュースに出てて、思わず笑ってし まった。サッカー大好きなところもそっくりだー!何だかすごいかも。

10月15日(火) 曇りときどき雨

目が合う回数が増えた。だけどその分弱くなる。すぐに勘違いしてしまう私が いる。ユニ君が教室にいて、私が廊下にいて、窓越しに目が合う。ドキってす るのがわかる。目が合った瞬間に、ぞくってする。どうしよう、って思う。

もしかしたら勘違いだったのかもって、思い込みだったのかもって思っていた ことが本当になった。ホームステイのときに撮った集合写真。教室の後ろに 置かれたアルバムを見て、ほしい番号をチェックする。タワー・オブ・ロンドン の近くでみんなで並んだ。隣で撮りたい気持ちでいっぱいなのに、そんなこと 言えるほど私は強くないから、ただ一緒の写真の中にいることができることだ けを嬉しく思おうと並んだ。うしろで声がした。『この辺にしよ』って原田君が 言って、ユニ君が近くに来た。ユニ君が、私の後ろになった。たったそれだけ のことだったけど、嬉しかった。だけど、そのことさえも嘘だったんじゃないか って、思いこみなんじゃないかって不安になってた。声だけで判断してたか ら、思いこみだったんじゃって。だけど、ほんとだった。アルバムの中にはユ ニ君の前になってドキドキしてる私が写ってた。あいちゃんに、『見てみてっ めちゃ近くで写ってる!』って言ったら『わ、ほんまや!肩組んでるみたいに 見えるやんv笑』って冗談だけど、嬉しいことを言ってくれた。そのあとあいち ゃんは『わ、うちポールと手ぇ繋いでるみたいに見える!やったぁ新婚旅行み たいや。』って笑ってた。そのあと、フェアウェルパーティーのときの写真でも 近くで写ってるのがあって、嬉しかった。切りぬいちゃおうか、なんて思った。

お店のショーウインドウの中も、ディスプレイもすっかり秋色になった。私も 夏物の洋服を片付けた。おととい、あゆみちゃんとアイスを食べた。夏の暑い 日に食べるアイスよりもおいしく感じた。ユニ君はパーカーみたいなのを着て グラウンドを走ってた。私がユニ君に初めてドキってしたとき、ユニ君は青い 半袖のユニフォームだった。目の前を走っていって、気がついたら目で追っ てた。それから何ヶ月もたった。気持ちは、大きくなった。

私は弱くなったと思う。すぐに悩むようになった。前みたく積極的になれなく なった。だけど、支えてくれる人がいる。素直に頼れる人がいる。頼りきりは いけないけれど、また前みたく積極的な私になれる日まで、思いきり甘えよう と思う。私の恋はもう、叶わないと思う。だけどきっと、叶ったら私以上に喜ん でくれる人がたくさんいること、わかってる。自分のことのように相談にのって くれる人、いつも傍にいてくれる人、一緒に泣いてくれる人、怒ってくれる人、 夢にまで私がでてくるくらい応援してくれている人、みんなみんな優しくて、 ほんとに私がんばらなくちゃって気にさせてくれる。それが、すごく嬉しいか ら私は諦めないでいようとずっとずっと思ってる。こんな理由じゃいけないか もしれないけれど、私はがんばりたい。それで、いつかみんなと一緒に喜べ るようにって思う。

明日は久しぶりの学校だ。この前の木曜日、『火曜から、うちブレザーにしよ っと』ってユニ君の目の前で聞こえるようにお話した。おそろいにしてくれたら いいのになぁなんて思ってみたりして。そんなワケないけど!けど!お願い。

10月14日(月) 晴れ

久しぶりの学校は何だか新鮮で、担任のケンちゃんが髪を切っていたことや キエちゃんが新しい駅は利用しないって言ってたのに、その駅のおかげで遅 刻をしなくて済んだこととか、ほんとにおもしろく感じて、そしていつものユニ 君の号令で礼をして、後期もがんばろうと思った。おはよう、って言う人みん なみんなに『あ、前髪。笑』って言われて、少しだけ複雑な気分だった。ぶー

学年団会が体育館で行われるので、急いでうめさんとパンを食べて教室を出 た。そしたらユニ君と潤さんと原田君も同じタイミングで教室を出てて、私た ちのすぐ後ろになる感じで歩いてた。何回も髪、変じゃないか確かめた。前 髪、見られてませんように。2階の掲示板の前にある冷水機でうめさんと水を 飲もうと思って、立ち止まった。ユニ君たちが先に行っちゃう〜と思ってほん の少しだけ、あーあって思ってたら潤さんが掲示板に書いてあることについ て何か言いながら、立ち止まってた。ユニ君も、止まってた。どわー!私が 水を飲み終わったあと、『今、あの人こっち見よったで!わぁ恥ずかし!』っ てうめさんが私の肩をぽんってした。水飲んでるところなんて見られたくない よーって思った。水の上手な飲み方練習しなくちゃだ。

結局、順番を抜かれてゆっくり体育館へ向かった。座る順は、本当は出席番 号なのだけれど最近はほとんどバラバラになってる。ユニ君たちが後ろのほ うにいたのでうめさんとあねごが『よし、後ろのほう行こう!』って言ってくれ たのだけれど、私がいつもの調子で『やぁー』って言いながらふたりを前のほ うに引きずっていって、前のほうに座ることにした。そしたらそしたら、いつの まにかユニ君たちと近くなってて、私の後ろの後ろにユニ君が座った。かなり 緊張だった。私がこんな些細なことまで嬉しく思ってること、ユニ君は知った こっちゃないんだろうなぁって思った。何だかくやしかった。嬉しいから、くや しかった。団長先生のお話の中に、『電話やらメールしてる時間を、勉強に使 いなさい・・』みたいなことがあって、わわわーって感じだった。昨日メールし たばかりなのに。後ろの後ろの人は、こんなお話聞いても私のことを思い出 してはくれないのかな。少しでも、ほんの少しでいいから思ってくれましたよ うに。

昨日、解散したあとユニ君は雨が止むのを待ってたみたいなんだけれど、な かなか止みそうになかったので諦めて帰ることにしたみたい。そのとき持って きていた折り畳み傘をさして原田くんと帰ってて、坂の途中で女子の何人か が傘ささずに走ってて、その子たちにさしてた傘を貸してあげたみたい。それ で、原田君とひとつの傘で帰ったんだって。それ聞いて、ユニ君、すっごくす っごくイイ人だって思った。やっぱりやっぱり、優しいなぁ。うめさんも感動し てた。ほんとにほんとに、好きになってよかったって思える。人間的にカッコ イイって思う。私も、ユニ君みたいな人になれたらなぁって思う。

放課後、あゆみちゃんが『全校集会が始まる前、ユニが見よったよ!これマ ジやって!』って言ってくれた。マジでありますように。気にかけてくれていま すように。だいすきだいすき!

帰りの電車で同じになった、高校は違うけれど仲良しさんのえみちゃんとず っとお話した。会うとイキナリ『あ、前髪。笑』って言われたけれど。えみちゃ んは小4からの仲で、ほんとに幼なじみって感じで、大好き。えみちゃんに、 明日ユニ君と撮ったプリクラをあげるつもり。明日はテストだっ。

10月7日(月) 曇り

昨日の夜睨めっこをした服を着て、車に乗った。今日はホームステイのメン バーでバーベキュー大会。公園の前のサンクスでうめさんと山下くんを見か けたので、すぐに下りた。うめさんとアネゴは買い物をしててくれていて、あと は材料を運ぶだけだった。私とアネゴはうめさんのお母さんに車で公園の中 まで乗せていってもらって、うめさんと山下くんは歩いて向かうことになっ た。何だか悪いなぁと思ったけれど、うめさんが幸せそうだったから良いんだ なぁなんて思った。『例の人、手伝いに来てくれるみたいだよ!!こいつが言い よった!』と、うめさんは山下くんを指差した。準備をしてくれる人は、みんな が集まる1時間前に公園に集合ってことになっていた。(私はもちろん準備す る人)やったぁやったぁ、ユニ君来るんだ。

先にバーベキュー場に着いた私とアネゴは火を起こすことにした。新聞紙丸 めて、炭を並べて。だけどあんまりよく分からなかったので、近くにいた人に 手伝ってもらうことに。青い帽子のお兄さんと、青いTシャツのお兄さんと、黄 色いシャツのお兄さん。すごく手際が良くて、めちゃ面白くてイイ人だったか らアネゴとキャーキャー言ってた。私とアネゴはただ棒立ちしていただけだっ たのだけれど他のみんなが来るころには火が熾きていたので、かなり仕事を した気分になった。少しして、ユニ君と原田君もやってきた。持ってたキャベ ツ落としそうになったくらい、何だかカッコよかった。ユニ君はグレーが好きな のかなぁ。すごいオシャレだと思った。ほんとほんと、ドキドキしてキャベツど ころじゃなかった。女子は材料切ったり準備したりすることになって、男子が 火の番をすることになった。軍手して、うちわ持って火熾してた。そのとき私 はとうもろこしの担当してたんだけど、それどころじゃなかった。

材料も揃って、あとは焼くだけになったときに他のみんなも集まりだした。そ の中には好きな子ちゃんもいて、何だか少しだけ、来て欲しくなかったって思 った。肉を並べだして、良い加減になったときに『そろそろいけるんちゃう?ほ らそこ!肉に背ぇ向けんな!笑』って山下くんがお皿並べてた私たちに言っ たとき、ユニ君も笑ってて何だかすごい照れてしまった。笑うところなのに、 笑えなかった。お肉はすごくおいしくて幸せだった。『ごっち!キャベツある で!笑』って、ようこさんとあいちゃんがキャベツをたくさんくれた。この前、 仲良し7人で焼肉屋さんへ行ったときに私がキャベツ好きなこと言ったの、覚 えててくれたんだって嬉しかった。だけど、ユニ君の前では何だか恥ずかし かった。というかキャベツって。

たくさん食べて、片付けも一段落したあと誰かが持って来てたカメラでみんな の写真を撮ることにした。適当に並ぶことになって、切りすぎた前髪を押さえ て『前髪がぁー』って言いながらアネゴの横にいたら、後ろに男子がぞろぞろ と並んで、私のちょうど後ろくらいにユニ君がいた。声でしか分からなかった けど、たぶんそうだった。そのあと、お手洗いに行ってた有ちゃんが戻ってき て、もう1回撮ることになった。今度はうめさんの横にいたら『あ、何だか彼が 近いよ!』って小さな声で教えてくれて、また後ろらへんにユニ君がいて、幸 せだった。焼き増しして欲しいなぁなんて思った。お願い!

『この後どうする〜??』ってみんなで話合っているときに、うめさんが『あの 人と一緒に写真撮ろ!な!』って私に言ったら、近くにいたアネゴも山ゆかも ゆみちゃんも『そうやー!!がんばれごっち!』って言ってくれて、何だか盛り 上がってバレちゃうんじゃってヒヤヒヤした。山下くんも、カメラ持ちながら 『どうする?撮る?』って言ってくれて、わーって感じだった。結局、缶蹴りを することになって、さっそくユニ君は鬼になってた。じゃんけんで負けたみた い。可愛かった!女子のみんなは固まって隠れて、男子は山の中から急に 飛び出て来たりしてすごく楽しかった。何回も何回もして、私も鬼になった。 鬼は男子1人、女子2人で好きな子ちゃんと一緒に鬼になった。だけどモヤ モヤは消えてて、一緒にがんばっていろんな人見つけた。散歩してた犬とじ ゃれてて、犬に倒されそうになったから『わぁー』って逃げてきたら、その犬 が缶蹴り用の缶におしっこをしてしまって、もう大笑いだった。ユニ君は笑い 転げてた。(ほんと転がって笑ってた)その缶は変えることにした。

最後にみんなでひとこと言って、一本締めをして、解散することにした。37 人中20人くらいしか来ていなかったけれど、ほんと今日は楽しかったなって 思った。池野君が、『このメンバーでホームステイに行くことができて本当に よかったと思います』って言ってた。みんな『おおお〜!!』って拍手した。私 も、本当にこのメンバーが大好き。クラスは違うけれど、ひとつのクラスにな ってた。もう、一緒に飛行機やバスに乗ることも絶対ない。放課後に毎日残っ てがんばってた劇の練習もないし、こうして集まることももうないかもしれな い。だけど、忘れることもないと思う。ほんとにほんとに、みんなと貴重な体 験ができてよかった。みんな、お疲れさまでした。大好き。

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家に着いて、ユニ君とメールした。向こうから質問してくれたりして何だか嬉 しかったのだけれど、冷たく感じて素直に喜べなかった。返信が遅いだけで不 安になって、ベッドにうつ伏せになって凹む私はやっぱりユニ君を好きでしょ うがないんだと思う。着信音が鳴って、飛びあがるほど嬉しくなる私はユニ君 を本当に好きなんだと思う。だけど、それに比例してついてくる苦しさにもう 耐えられない気がしてきた。ほんとに、苦しいよ。どうしよう。

10月6日(日) 曇りのち雨

駅までの道のり。平日のお昼は車も、人も少ない。ランダムに設定したMDを 聞きながら信号が青に変わるのを待つ。どこからか、懐かしい香り。小さいこ ろから私はこの香りが大好きで大好きでたまらない。キンモクセイの、香り。 日差しもとっても優しくて、風も涼しくて、気持ちいい。今、がいちばん好きな 季節。

電車を下りると待ち合わせの時間まで少し時間があったので、駅の近くのお 店へ行くことにした。大きなお札を崩したかったので、読みたかった雑誌を買 ってMDの音量を調節しながらお店を出た。見間違いかと思った。会いたい 会いたいっていつも思ってるから、幻覚かと思った。私、おかしくなっちゃった んだって本気で思った。ほんとにびっくりした。ユニ君が、いた。ユニ君は、 ゆっくり、ほんとにゆっくり自転車をこいでた。大きなリュック。間違いない。 部活帰りな感じだったけれど、ここはユニ君の帰り道じゃない。何でだろ、と 思ってドキドキしながら歩いた。行く方向が同じだったから、待ち合わせ場所 へ向かっているだけなのに、後をつけてるみたいになった。ほんとに追いつい ちゃうほどユニ君はゆっくりで、なんとなくゆっくり歩いた。ドキドキ、した。ユ ニ君が道を渡ろうとして、車を確認するために後ろを何回か振り向いたとき、 気付かれちゃうかな、って思った。少しだけ、気付いて欲しかった。

後ろから声がして、私はゆっくり歩いてるから道譲らなくちゃって振り向いた らうめさんとようこさんだった。ふたりも部活帰りで、そのまま待ち合わせ場 所へ行くみたいだったから私も一緒に行くことにした。『今、前のほうにいた ん三好くんだったん!めちゃドキドキして歩いてたところだったん。』って言っ たら『わ、ドキドキしよるとこ邪魔してごめん。笑』って言われた。笑った。ユ ニ君は、信号待ちをしてた。その信号は長いから、追いついちゃうかもしれな かった。気付かれたいけど、気付かれたくない気持ちもあった。信号は変わ って、ユニ君は渡ってた。うめさんたちが『あ、ほんとや!どこ行くんだろう ね』って言った。信号は赤になった。ユニ君の、ひとつ後の信号。何だかたっ たそれだけのことなのに、嬉しくて、寂しかった。

ユニ君は、私たちが行こうとしてたカラオケ屋さんもあるゲームセンターとか ガストとかがあるところに入っていった。だけど、どこに行ったのか全然分か らなかったし、自転車も見当たらなかった。みんなが『今どこにおるん?って メールで聞いてみなって!!』って言ったけど、何となく聞けなかった。ほんの 少しだけ偶然、を期待してカラオケ屋さんに入った。みんな上手でどうしよう かと思ったけれど、みんなも私の歌のことカワイイって言ってくれて何だか嬉 しかった。『みよっしーもごっちの声にドキドキするて、絶対!』って言ってく れて、今度は一緒にカラオケ行けるようにがんばるってことになった。私もユ ニ君の歌、聞きたいもん。がんばろっと!

帰りに、うめさんはバス停、私は駅に向かうときお話した。うめさんはやっぱ り何だかカッコよくて、憧れちゃう。うめさんが先生から預かったホームステ イのアルバムにはたくさんたくさん写真があって、フェアウェルパーティーの ときのは、私とユニ君は結構近くにいた。前後に近い感じだった。ひゃー!絶 対買おうっと。『絶対、カラオケ誘おうな!』ってうめさん。うん、絶対がんば りたい。それまで歌、練習しなくちゃだわ!

"何で?やっぱりサッカー部の人しか考えれん?" カズ君にメル友いる?って聞かれて、いらないって言ったらそう言われた。う ん!って自信満々に答えた。今はやっぱりユニ君が、好き。

10月4日(金) 晴れのち曇り

いつもよりひとつ早い電車に乗る。途中でジャスミンと一緒になって、いろん なお話しながら学校へ向かう。例えば、お互いのMDに入っている曲のことと かジャスミンのお弁当についてとか。学校に着いて、ジャスミンが部室塔のほ うへ行きたいと言ったので一緒に行くことにした。『そっかぁ、ごっちはあんま り部室塔来ないんだよね』あんまり、というか部室塔へ来たのはまだ4回目く らい。だけど、帰りにちょこっとだけ通るから、サッカー部の部屋はどこかす ぐにわかる。たぶん、だけどドアのところにコカコーラの国旗のキャンペーン シールがたくさん貼ってあるのが、そうだ。笑ってしまった。部室塔から出よ うとしたとき、一年生の男子たちとぶつかりそうになった。その中のひとりが 何となく印象深い顔している人で、サッカー部の人だった。わわ、今日練習あ るのかな。もう少し待ってたら、ユニ君も来るのかな。正門で待ってる先生の 車へ走っていく途中、原田君も見かけたから絶対練習あるんだ。車なんて乗 りたくなかった。もう少しだけ、門のところにいたかった。

結局ユニ君を見ないまま、車は私たちを乗せて愛媛へ向かった。今日は11 日に行われる人権講演会の事前打ち合わせ。行きの車の中でうめさんとジャ スミンがたくさんお菓子くれて嬉しかった。途中で食べたラーメンがとっても おいしかった。最初はどうなるかと思ったメンバーだったけれど、みんなみん なしっかりしてて、きっと11日は成功するだろうなぁと思った。私もみんなに 負けないようにがんばらなくちゃ。市村先生は10人分のお昼代を払ってくれ て、何だかすごいと思った。ワザト高いの選んでしまってごめんなさい。

帰りの車の中で、お父さんに"今日花束か何か買ってきてあげてよ〜!!"っ てメールした。今日はお母さんの誕生日。私も帰りに雑貨屋さんに寄ってプ レゼントを買うことにした。2000円くらいしかないから、大したもの買えない なぁってお店をぐるぐるしてたら、横の花屋さんにスーツ姿のどこかで見た感 じのおじさんがいた。思わず笑った。お父さんだった。

今、私は家にいる。お父さんはテーブルの上に花束を置いてまた会社に戻っ てしまった。(どうやら仕事の途中に寄ったみたい)お母さんはもうすぐ仕事 から帰って来る。さぁーて、どんな顔するのかな?お母さんもお父さんも。 お母さん、お誕生日おめでとう。

2003年の手帳を買った。ユニ君の誕生日だけ予定を書きこんで、引き出し にしまった。何だか妙に照れくさくなった。まだ手帳を買うのは早いかなぁと 思ったけれど目をつけていたのが、残り2つになってたんだもん。来年、よろ しくね。秋休み中、1日2本のペースで映画を見てる。ビデオだけど。何だか 映画大好きっこになりそうな予感。明日はカラオケだー!何歌おう。

10月3日(木) 曇り

10月18日〜10月28日分のログ

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